スキルを上げる

「働き方改革」効率的な仕事術はかるたで覚える!【ね】眠気と…【す】スパっと…【な】何かを…

「働き方改革」、もはやこの言葉をメディアで見聞きしない日はないでしょう。とはいえ、「上の人たちが考えてくれないとなかなか動けない」「改善のための無駄な仕事が増えそう」と、一部の現場からはネガティブな声も……。その一方、個人レベルのちょっとした工夫で、自分たちの仕事を効率よく回し、皆がポジティブに働く職場もあります。

もっと!もっと!効率的に仕事をこなせるようになる方法を、あまねキャリア工房代表の沢渡あまねさんに、『職場の問題かるた』の46札から一緒に考えてもらいました。

【ね】眠気とたたかう、退屈会議
【す】スパっと決まったためしがない

出ました、会議の問題! おそらく日本のほとんどの企業が抱えているであろう「無駄な会議」「会議の無駄」。会議にまつわる疑問や不満、ありますよね……。

・なぜ自分が呼ばれているのか分からない。
・誰も意見を言わない。
・部長の独演会。
・時間通りに終わらない。
・何も決まらない/何が決まったのか分からない。

会議に拘束されている間、自分の本来の仕事は止まったまま。これでは誰もトクしないですよね。では、どうするか?  ズバリ、あなたが会議を仕切る!というのは、なかなか難しいかもしれませんね。会議を仕切るのはたいてい役職者。それに、会議を仕切るのには勇気も要れば、能力も求められます。そこで、仕切り役でなくてもできる、ちょっとした会議の工夫を紹介します。

■工夫① 積極的に書き出してみる

「発言者の意見がかみ合っていないな」「何が決まったのかよく分からないな」。そう思ったら、さりげなくホワイトボードの横に立ってみましょう。そして、マーカーを片手に、出てきた意見や発言を書き出します。重要なキーワードだけを書き並べる。これだけでも価値があります。人は情報が視覚化されると違いを修正したり、そこに意見したくなる生き物。ただ書き出すだけで、脱線を防げたり、話し合いが建設的になったり、論点や決定事項が明確になることはよくあります。

もし絵が得意なら、出てきた意見を図やマトリクス(表)にしてみるのもよいですね。
論点が整理されることで、参加者の理解が進み会議の生産性が上がります。

また、会議の終盤には、「決定事項」「宿題事項」「次のステップ」の3つの文字をホワイトボードに書いてみてください。項目を先に書き出すことで、「埋めなければ!」「明確にしなければ!」こんな空気が会議室に漂えばしめたもの。いつもの会議を、誰かがキチンと締めてくれるようになるかもしれません。

■工夫② 「私が理解できるようにするため」

積極的な書き出し。「あなたたちの発言が意味不明だからです」「いつも決まらないからです」と他責にしてしまったら……ちょっと感じが悪いですよね。この場合、「私が理解できるようにするために、私なりの解釈を確認させていただいてもよろしいでしょうか?」「すぐに私(たち)が次のアクションをとれるようにしたいので、決定事項を明確にしましょう」というように、あくまで「自分の都合」「自分のため」と、自分主語で提案しましょう。自分が悪者になることで誰も傷つかずに済みますし、なおかつ、周りからも感謝されることでしょう。

【な】何かをいつも探している

書類やデータのありかが分からない。知識のありかが分からない。いつもひとりで悩んで手探りする。こんなこと、何度も繰り返していませんか?

・あの書類、どこにあったっけ……。
・この問い合わせ、以前ウチのチームの誰かが回答していたよなぁ。
・確かこの手の資料、前にも作った気が……。

厄介なのが、ひとりで悩んでいる時間、探している時間。とても仕事した感があります。ようやく探し当てたときの達成感といったらない。だけどこれ、無駄ですよね。こんなことにならないための方法をご紹介します。

■「10分ルール」を取り入れてみる

「10分悩んで答えが出なければ、ひとりで悩むだけ無駄。とっとと誰かに聞いたほうがいい」。これ、私のかつての上司の口癖でした。これを言ってくれたおかげで、「悩んだけれど分かりませんでした」「助けてください」と部下は安心して言うことができるように。

なので「10分ルール」を作ってみてはいかがでしょう?  10分ひとりで悩んで分からなければ、「助けてください!」と宣言する。ルール化すれば、手を挙げる基準が分かりやすくなり積極的に「困った!」「助けて!」を言いやすい環境を作ることができます。定着させるには、ゲーム感覚も大事。
そして、ひとりで悩んでしまう原因のひとつとして、次のようなことも……。

【と】隣のあの人、だれですか?

同じチームのメンバーなのに、お互いがお互い、何をしているのかもどんな人なのかも分からない。普段こんなふうに思いながら仕事してませんか?

・斜め向かいの席の派遣さん、どんな仕事をしているんだろう……。
・転職者が来た。普段会話することないから、どんな人かまったく分からない……。
・他部署から来た異動者。いままでどんな仕事をしてきた人なのかしら……。
・私の得意な仕事、好きな仕事、やりたいことすら、周りの誰にも分かってもらっていない……。

だけど、気軽に話しかけるにも勇気がいるし、なんか遠慮してしまう。わざわざ雑談を持ちかけるのも気が引ける。これってズバリ、もったいないです!

職場の空気がどんよりするのも残念ですが、仕事の生産性の面でも残念。あなたがひとりで抱えているその悩み、実は隣の人が解決策を持っているかもしれないですよ。向かいの転職者がExcelの達人で、すぐ終わるワザを知っているかもしれません。隣の人がやらされ感でやっている仕事、あなたの好きな仕事かもしれません。答えはすぐそこにある。なのに、それを知らないなんてもったいないですよね。

■「たまにはみんなで一緒にランチしませんか?」

こんな一言で構いません。あなたが言ってみてください。業務終了後の飲み会となるとハードルが高くなりますが、ランチは皆が行くもの。そこに、コミュニケーションのきっかけをビルトインしましょう。ランチしながら、なんとなくお互いを知る。それだけで、日々の仕事の効率が上がります。「わざわざ」やるのではなく「ついで」に取り入れる。煙たがられず、自分もトクする「働き方改革」のコツです。

まとめ

自分始動で効率的に仕事をこなす方法を、かるたを交え紹介していただきました。効率的に仕事をこなすというと、自分自身のスキルや集中力を高めることばかりに気が向きがちですが、分からないことはうやむやにしない! 助けを求める! 周りとのコミュニケーションで情報収集!など、人との関わりが大きなポイントでした。あなたのお隣の人はどんな人ですか? ひょっとするとあなたの働き方を大きく変えてくれるような情報を持っているかも……。思い切ってランチに誘ってみませんか?

※この記事は2017年12月時点での情報です。


記事執筆:沢渡 あまね
1975年生まれ。あまねキャリア工房代表。業務改善・オフィスコミュニケーション改善士。
日産自動車、NTTデータ、大手製薬会社などを経て、2014年秋より現業。企業の業務プロセスやコミュニケーション改善の講演・コンサルティング・執筆活動などを行う。現在は企業、官公庁、自治体で「働き方見直しプロジェクト」「社内コミュニケーション活性化プロジェクト」「業務改善プロジェクト」のファシリテーター・アドバイザーなどを行っている。著書に『職場の問題地図』『仕事の問題地図』『職場の問題かるた』(技術評論社)、『チームの生産性をあげる。』(ダイヤモンド社)などがある。趣味はダムめぐり。
ホームページ:http://amane-career.com/–職場の問題かるた–
『職場の問題かるた』~“言える化”してモヤモヤ解決!
(技術評論社)(作:沢渡あまね/CV:戸松遥/イラスト:白井匠)
日本の職場の問題あるあるを46の札にまとめたかるた。人気声優 戸松遥さんによる読み音声ファイルと、改善策をまとめた小冊子つき。職場で楽しく遊びながら、「ムリ」「ムダ」「おかしい!」を明るく言える化する働き方改革のサポートツール。
http://gihyo.jp/book/2017/978-4-7741-9193-5

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