スキルを上げる

面談はWHATではなくHOWが大切。勝負は後半戦にあった!

派遣の顔合わせのとき、緊張してしまっていつもの自分らしさが出せない、という人はいませんか。普段通り落ち着いていれば、スキルや経験もきちんと伝えられるのに、どうして顔合わせになるとうまくいかないのか、悩んでいる人は少なくないはず。中には「今回もまたうまくいかないかも」と、ネガティブなイメージをかき消すことができず、次第に笑顔を失って悪循環になってしまう人も……。

そんな人のために、今回は東京海洋大学教授の小松俊明さんから、面談で緊張してしまっても、相手に好印象を与えられるコツをアドバイスいただきました。

背伸びは禁物!ナチュラルメイクで挑もう

どうして人は緊張してしまうのかといえば、その大きな理由は、背伸びした自己アピールをしなければいけないという、一種の強迫観念を持つからではないでしょうか。つまり、今の自分の実力では足りない、無理してでも自分をよく見せなければ合格するわけがないと、自分を追い込んでしまっているのです。

これはメイクをするときの心理と似ていませんか? たとえば、お肌の欠点をことさら隠そうと思えば、ファンデーションをいつもよりも厚く塗ってしまうでしょうし、くっきりした顔立ちに見せようと思えば、アイラインやリップ、チークもいつもより濃くなるでしょう。これらの行動は、面談に臨むときの「素の自分よりもよく見せたい」という心理と似ていないでしょうか。

では、このように背伸びせず、自然体で面談に臨むための具体的な心の持ち方について、次にお話したいと思います。

多少失敗しても、相手の評価は下がらない

面談とは、他人から総合的な評価を受ける場であり、すべての項目で完璧な評価を得る必要はありません。多少の減点があってもトータルで見れば問題がなく、むしろコツコツと繰り返し加点していくような粘り強さが必要です。要するに、あなたが何を言ったか(WHAT)ということよりも、どのように言ったか(HOW)、そのプロセスが注目されるということです。

たとえば、派遣先の担当者が「○○の経験はないようですね」というように、ネガティブなことを言えば、評価が下がったと不安になり、表情が曇ってしまうかもしれません。でも、そこはぐっとこらえて、あえて目にエネルギーを注入して、落ちそうになった口角を押し上げてみてください。

運悪く失点を重ねたからといって落ち込むのではなく、笑顔は崩さず、「○○の経験はありませんが、□□の勉強中です」など、ポジティブな話題で失点を取り返すよう、積極的に自己アピールを続けることが大切なのです。

失敗は誰にでもある。見られているのは乗り越える姿

派遣先の担当者が、あなたの失点に気づかないのかといえば、そうではありません。むしろ、あなた以上にはっきりと、あなたが失敗したことに気づいています。赤面してしまう人、汗をかいてしまう人、頭の中が真っ白になってしまう人、言葉が出なくなってしまう人、緊張した気持ちは色々な形で表面化して、誰しもそれを隠し通すことはできないものです。

では、何が評価を分けるのでしょうか。それは、たとえ失敗しても再チャレンジする姿勢があるかどうかにかかっています。つまり、「もう一度、お話させてください」「別の事例を挙げさせてください」というように、はっきりと再チャレンジしたい意思を相手に伝えるのもありということです。失敗したことをとがめる派遣先の担当者は少なく、むしろ失敗をどう克服するかに注目しているはず。失敗した場合でも、結果として加点ポイントになる可能性は十分にあります。

過去に何をしてきたかも大切だが、面談は未来志向で

面談で印象に残る人とは、必ずしも最初から最後までそつがなく、感じのいい人ばかりとは限りません。むしろ、強く印象に残るのは、話を続けていくうちにだんだんと打ち解けて、面談の後半にはしっかりと、自然体の自分が出せる人です。緊張し、失敗もしたけれど、それにもめげずにしっかりとコミュニケーションを続ける、これは他人と一緒に仕事をする上で好ましい姿勢です。

面談で確認しているのは、過去に何をしてきたかということだけではなくて、これからどういう姿勢で新しい環境での仕事をしてくれる人なのか、前向きで柔軟な人であるかということなのです。

まとめ

派遣先の担当者によい印象を与え、かつ心に残る人になるためには、あなたが何を言ったか(WHAT)だけではなく、どのように言ったか(HOW)、つまりプロセスがとくに大切であるということを、次の面談では意識してみてください。緊張する等身大の自分のことを受け入れて、できるだけ自然体で、いわゆる“ナチュラルメイク”で臨んでみましょう。

※この記事は2017年12月時点での情報です。


記事執筆:小松俊明
東京海洋大学教授。専門はグローバル教育研究。グローバル企業や海外大学と連携したグローバル人材育成プログラムを開発。グローバル教育の高大連携事業に注力。文部科学省スーパーグローバルハイスクール事業対象校の運営指導委員、グローバルアドバイザー、厚生労働省主管の職業紹介責任者講習講師、サイバー大学客員教授等を兼任。
著書に『35歳からの「転職」成功マニュアル』(SBクリエイティブ)、『人材紹介の仕事がよくわかる本』(日本実業出版)他。
元ヘッドハンターのキャリア相談室 http://www.headhunter.jp

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