派遣を学ぶ

キャリアコンサルタントが派遣社員にオススメしたい資格とは!?

「キャリアアップのために役立つ資格」とWebで検索すると、さまざまなジャンルの資格が出てきます。たくさんある資格の中からどの資格を選ぶかは、大きな悩みどころではないでしょうか。なぜなら、どの資格を取得するにしても、あなたの大切な「時間」と「お金」が必要だからです。どんな資格がいまの自分に役立つのか、どんな資格が将来のキャリアアップにつながるのか、資格選びは慎重に行うことが大切です。

そこで今回は、有限会社オフィスワイズ代表でキャリアコンサルタントの瀬谷洋子さんに、「派遣社員のキャリアに役立つ、需要の多い資格5つ」を紹介してもらいました。

資格選びは、目指すキャリアを明確にすることから

現在、派遣の仕事を選んでいるのには、さまざまな理由があるでしょう。派遣で働いたほうが時間の自由があってよい、いろいろな職場で経験を積みたい、目指している仕事に就けるまで一時的に、など人それぞれだと思います。

いま、どのような理由でその仕事を選んでいるにせよ、将来的にどのようなキャリアを選択していくかは自分次第。資格選びも、あなたが将来どのようなキャリアを目指すかによって変わってきます。あなたがもし、この先もいまの仕事を続けていきたいなら、いまの仕事で「技術を磨く・知識を増やす・報酬をアップするための資格」を、別の仕事を目指したいなら、「その仕事に関わる資格」を取得するのがよいでしょう。

大事なのは自分が将来どうありたいか、10年後、20年後にどのようなキャリアでありたいか、「自分の気持ちを明確にすること」です。そうすれば、思い描いている自分になるためにはどんな資格が必要なのか、おのずと見えてくるのではないでしょうか。

資格の考え方は、大きく分けてふたつ

前述のとおり、資格には大きく分けてふたつ、「現職で活かす資格」と「将来のキャリアで活かす資格」とが考えられます。それぞれについて、オススメの資格を紹介していきましょう。

以下で紹介する資格を取得する際の目安として、< >内に5段階での難易度を表記しましたので、参考にしてみてください。

■現職で活かす資格
いまの仕事の職種によって求められる資格は変わってきますが、事務系で働いている人のほとんどが共通して活かせる資格です。取っておくと今後も役立つでしょう。

①MOS:マイクロソフトオフィススペシャリスト
<スペシャリスト(一般):難易度2.5>、<エキスパート(上級):難易度3.5>
MOSはマイクロソフトが認定するパソコンの資格です。スペシャリストとエキスパートがあり、パソコンスクールなどで毎月試験があります。民間の資格ですがパソコンスキルの向上にもなりますし、履歴書に書けばアピールにもなります。自分のパソコンスキルがどれだけあるのかを「見える化」するために役に立つ資格です。

②日商簿記検定
<3級:難易度2.5>、<2級:難易度3.5>、<1級:難易度4> ※2級以上が一般的な評価対象
商工会議所が認定する簿記検定です。初級、3級、2級、1級がありますが、2級以上だと自己アピールにつながります。民間資格ですが昔から社会的に評価されていますので、経理部門で働く場合、持っていると有利です。若いうちは3級でも評価を得られますが、仕事で活かしていく場合には、2級以上を目指すとよいでしょう。

③秘書検定
<3級:難易度2>、<2級:難易度2.3>、<準1級:難易度2.6>、<1級:難易度3>
民間資格である秘書検定は3級、2級、準1級、1級があります。主に社会人として習得すべきビジネスマナーを身につけるための検定です。実務に活かせるポータブルスキル(業種や職種が変わっても通用するスキル)として、どんな職場でも活かせます。1級を習得し英語の能力が高ければ、外資系企業の秘書など選択肢を広げることもできます。自分のビジネスマナー能力を充実させたいときに役に立つ資格といえます。

■将来のキャリアで活かす資格
あなたはどのように今後のキャリアプランを立てていますか? 将来やりたい仕事・職種によって求められる資格は変わってきますが、次に紹介する資格は、今後需要が見込める資格です。将来のキャリア形成の参考にしてみてください。

①登録販売者 国家資格 <難易度2.5~3>
平成27年4月より、登録販売者の受験制限がなくなったので、この資格はオススメです。登録販売者とは薬局やドラッグストアにおいて、副作用のリスクが低い医薬品販売ができる医薬品販売専門の国家資格です。医薬品の副作用が高い第1類医薬品を扱う薬剤師不足を補う人材として活躍します。薬局やドラッグストアが医薬品販売を行う際、必ず1人以上、配置しなければならない資格です。2009年に創設された国家資格ですが、医薬品販売業者の数に対し、登録販売者の就業者数は少なく求人が安定しています。

②キャリアコンサルタント 国家資格 <難易度4>
平成28年4月より、職業訓練や能力開発に関する相談や助言を行う専門家として職業能力開発推進法に規定された国家資格です。平成29年11月末時点の全国のキャリアコンサルタント登録者数は31,199人ですが、平成36年度末には10万人に増員することを厚生労働省が目標としていて、今後需要が見込める国家資格です。国家試験に合格すればキャリアコンサルタントとして仕事ができます。主な仕事は、ハローワークや学校、企業等で就職支援をすることやキャリアに関するコンサルティングをすることです。まだ正社員としての採用はあまり多くありませんが、短期での求人は多くオススメしたい資格です。

取得するなら、本当に必要な資格を

キャリアコンサルタントとして仕事をしているとふたつのケースに遭遇します。ひとつは、「長年仕事をしてきたけど、特別な資格を持たないため再就職に不利だと悩んでいるケース」。もうひとつは、「資格はたくさん持っているけれど、実務経験不足等でその資格が活かせないケース」です。

前者は、これまで長く働き、築き上げた業務遂行能力やコミュニケーション能力など、たくさんの能力を持っています。しかし、再就職する場合にその能力の「見える化」ができていないため苦労しています。自分の能力を裏付ける何らかの資格を取得することによって、能力の「見える化」ができれば、再就職への道も切り開けるのではないでしょうか。

後者は、資格取得のために多くの努力をしてきたにもかかわらず、それらを活かせないでいる例です。資格取得のために頑張ろう! と思ったらまず、それが「現在の仕事の役に立つ資格」か「将来の仕事の役に立つ資格か」を熟考し、選択することが大事です。

まとめ

世の中には多くの資格があります。どの資格を取得するにしてもあなたの大切な「時間」と「お金」が必要になります。資格を取りたいという思いで勉強をスタートし、あなたのやる気と貴重な時間、資金を費やすのですから、じっくり考えて自分のキャリアに必ず役立つ資格を取得したいですね。

※この記事は2018年1月時点での情報です。


記事監修:瀬谷洋子(せやようこ)
日本航空国際線客室乗務員として13年間勤務後、研修会社を経て1993年に有限会社オフィスワイズを設立。「人を活かす」をテーマに人財活用のため研修・講演・企業コンサルタントとして全国にて活動している。キャリアコンサルタント、ビジネスコーチ、カラーコーディネーター、ワインエキスパート、唎酒師等の資格を活かし様々な企業や大学にて仕事を展開している。経済産業省「おもてなし規格認証」審査員
神戸大学大学院経営学修士MBA 有限会社オフィスワイズhttp://www.oys-inc.com/

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