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派遣だからできた理想の働き方~派遣社員の松田沙知さんインタビュー

憧れの職業に挑戦したい、キャリアチェンジしたい。そんなとき選択肢に入れておきたいのが、派遣というスタイルです。勤務条件が選べて、派遣会社のバックアップが受けられるこの働き方で、新たな仕事へチャレンジしている方々がいます。
今回は、キャリアコンサルタントの資格を活かし、派遣職員として大学のキャリアカウンセラーにキャリアチェンジした松田沙知さんに登場していただきます。「派遣だから、理想の働き方で好きな仕事ができている」と、松田さん。これまでの経験や現在のお仕事についてお聞きしました。

―現在の仕事内容について教えてください。

都内の私立大学の就職課に週3回、キャリアカウンセラーとして勤務しています。具体的な仕事内容としては、学生さんからの相談にのったり履歴書を添削したり、模擬面接を行ったりと『就活』を支援する仕事です。

―現職に就くまでの経緯を教えてください。

新卒で小売店に就職し、10年6か月の間勤務しました。そのうち7年は、人材開発グループで新卒学生の採用を担当していました。
今、どこの会社も人手不足などを背景に、新卒学生の獲得に躍起になっています。私が勤めていた会社もそうでした。採用担当の主な仕事は、採用目標数に達するように、応募してくれた学生さんにアドバイスしたり、相談にのったりして、最終面接まで残り、入社してもらうこと。

仕事はとても楽しかったです。面接が苦手な学生さんが自分のアドバイスを通じて、次の面接でいいパフォーマンスをしてくれる。そんな様子を見てやりがいを感じていました。社内でも「学生に慕われているね」と評価してもらうこともありました。

ただ、やはり企業の採用活動なので、採用目標数の達成を目指さなくてはいけません。学生さんの希望や話を聞いて適性を見極めながら、入社の意思を確認したり、説得することもよくありました。そんな中で、自分のこれまでの経験を学生さんの就活へ役立てたいと強く思うようになり、大学の就職課なら新卒採用の経験を活かしてそれができると考えたのです。

そこで、勤めながら週末を利用してCDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)の資格取得に向けて勉強し、2016年に取得しました。

―派遣社員というスタイルを選んだのは、どうしてですか?

実は、昨年の夏に結婚が決まったのですがそれを機に退社し、派遣会社へ登録して昨年10月から現在の大学で就業しています。大学のキャリアカウンセラーの仕事は派遣会社を通じた募集が多く、正社員の募集というのは、あまり見かけませんでした。
それに、以前の職場がとにかく忙しくて。残業や休日も仕事に時間を割くことが多く、がむしゃらに働かなくてはいけない環境だったので、結婚したら好きな仕事を自分なりのペースでやりたいと思っていました。

―実際に派遣で働き始めて、いかがですか?

やりたかった仕事を自分のペースでできているので満足しています。前職のころは、忙しくて家事や料理をする時間がとれませんでした。今は、仕事は定時に終わりますし、休日に加えて平日に2日間、出勤しなくていい日があるので、家事の腕を磨くことができます。
実家では祖母と母が2人で暮らしているので、その様子を見に帰ることもできますしね。また、結婚式がこれからなので、今は平日の2日をその準備にもあてています。結婚して新しい生活が始まったこのタイミングでは、週3回の勤務がちょうどいいなと感じています。

―キャリアカウンセラーとして学生さんを支援する中で、やりがいや達成感などを得ることも多いのでは?

まだ今の職に就いたばかりなので、本当に達成感を味わうのはこれからだと思いますが、やりがいを感じることは多くあります。
前職の経験を活かしたアドバイスを学生にしたことで、改善されたときなどがそうです。たとえば履歴書の添削。「コミュニケーション能力がある」と書く学生に対し、「コミュニケーション能力があるって、どういうこと? もっと具体的に書かないと伝わらないよ」「人事の人は、こういう点を見ているんだよ」と教える。それで履歴書の内容がグンとよくなったり、学生が納得して成長してくれたりすると、経験が役立ったと実感が得られてやりがいを感じます。

また、コミュニケーションを重ねるうちに頼りにしてくれる学生も増えてきました。相談に来てくれる人数が増えたり、私を見かけると親しげに呼びかけてくれる学生もいます。このような瞬間にもやりがいを感じますし、やっぱりうれしいですね。

―楽しく働いている様子が感じられます。

はい。資格と経験を活かし、自分の時間も大切にするという、理想の働き方ができていると思います。空いた時間で勉強もできます。

―今も勉強をしているのですか?

学生の就活をもっとサポートできるようになるために、知見を広げなくてはいけないと思っています。長く小売業界にいたのでその部分には詳しいのですが、他の業界については情報が不足していることを実感しています。だから幅広く情報を集め、私自身が成長し、それを学生に還元していきたい。いずれは別の大学でもカウンセリングをしてみたいし、勤務日数も増やしていくかもしれません。自分のライフスタイルに合わせてステップアップを考えていけるのも、派遣という働き方のいいところだと思います。

まとめ

お仕事後の遅い時間のインタビューにもかかわらず、明るい笑顔ではきはきと答えてくださった松田さん。こんなカウンセラーさんに相談できたら、学生さんも心強く就活に臨めるのではないかと感じさせてくれました。自分がしたいこと、得意なこと、自分にとってベストな働き方、それらが明確で、かつ派遣という働き方なら3つとも実現できる、と冷静に分析した手腕は、さすがキャリアのプロ! これからのライフスタイルとワークスタイルを考える上で、みなさんの参考になるのではないでしょうか。

取材協力:アデコ株式会社
※この記事は2018年1月時点での情報です。

松田沙知さん
東京都多摩市在住。新卒で小売店に就職し、10年半勤務後、結婚を機に退社。キャリアアドバイザーの資格を活かし、派遣職員として都内の私立大学就職課でキャリアカウンセラーとして勤務。

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